残念ながら、最初に就職した病院で最後まで働き続ける看護師は少ないのが現実です。
私もその一人です。
別に病院が嫌とか働きたくないとかじゃないけど、やむを得ず辞める人も多い気がします。
看護師が転職を考えるタイミングと本当に転職して良いのか?考えていきましょう。
結婚・妊娠
看護師に限らず、女性にとって永遠の課題のような気がします。
結婚を機に
- 転勤・引っ越しをする
- 生活リズムを整えたい
- 家庭と仕事のバランスの見直し
妊娠を機に
- 身体的に厳しい
- 出産後、専業主婦になりたい
- 夜勤のない仕事へ変わりたい
こんな方が多いでしょう。
えっ?本当に辞めていいの?
結婚で、転居を伴う場合は物理的に病院を変えざるを得ませんので仕方ないです。
家庭を重視したいと言う人は「平日勤務、夜勤なし」というのが希望になると思います。果たして今の職場ではこの条件が難しいでしょうか?!
大学病院のように大規模な病院の場合、一般病棟から検査室・治験・外来看護師など平日かつ日勤のみという枠があります。実際に働くママさんナースは多いので、希望が通りにくいというのも事実ですが、選択肢の1つとして考えてみる余地があると思います。
院内の異動の場合は、キャリアも途絶えないので基本給も減りませんし、もしいつか一般病棟に戻りたいと思ったときも可能です。
一度、辞める前に、置かれた場所で仕事を続ける道はないのか考えてみてはいかがでしょうか?意外に辞めない方が、得すること多いかもですよ!
妊娠で辞めるのはもったいない!
これは自論ですが、妊娠を機に退職する人は経済的にも今度のキャリアのことを考えても大変損をするのではないかと思います。
妊娠中、母体と胎児を守るために様々な法律が適応されます。妊娠したまま仕事ができるよう、調整してもらうことが可能かも知れません!
妊娠中の女性労働者が、健康診査等を受け、医師等から指導を受けた場合は、その女性労働者が、その指導を守ることができるようにするために、事業主は、勤務時間の変更や勤務の軽減等の措置を講じなければならない。(男女雇用機会均等法第13条関係)
勤務時間の変更
-
時差通勤
(始業・就業時間をずらす、フレックスタイム制を導入するなど) -
勤務時間の短縮
(1日30分~60分の時間短縮) -
交通手段、通勤経路の変更
など。通勤ラッシュと重なって危険を伴う場合、気分が悪くなる妊婦さん多いのでこのような対処をしてもらうことができます!
また、夜勤に関しても
妊産婦が請求した場合には、時間外労働、休日労働又は深夜業をさせることはできない。(労働基準法第66条第2項、第3項)
という決まりですので、申し出れば夜勤をなしにすることは可能です。
勤務の軽減
- 重い荷物を運ぶ・持ち上げる作業など
- 連続的歩行を強制される作業
- 全身運動を常時必要とする作業
- 頻繁に階段昇降を伴う作業
- 腹部を圧迫する、力を入れなければならない作業
- 全身の振動を伴う作業
などの場合、仕事内容の変更を検討されます。
妊娠中の女性が請求した場合には、他の軽易な業務に転換させなければならない。(労働基準法第65条第3項)
と、あるので、介護度が高い部署(整形外科とか神経内科とか)は特に仕事内容の見直しを依頼しても良いでしょう。また、休憩時間の延長なども可能です!
産休・育休中のお金の話
産休:出産予定日の6週前~産後8週間
は、健康保険から「お給料の3分の2相当額」が「出産手当金」として支払われます。
育休:原則として1歳未満の子どもを育てる労働者が育児のために休業できる制度。
労働者の生活保障として、育休中は雇用保険から「育児休業給付金」がもらえます。育休開始から半年間は給料の67%(上限約29万)、以後はお給料の50%(上限約22万)というルールがあります。
退職したら、産休・育休中の期間の給料がもらえません。せっかく、今まで働いて税金を納めてきたわけです!出産手当や育児休業給付金など、もらえる権利があるわけなので、経済的な面でも辞めるのはもったいない!!!!
体調を崩した時
病気にもよりますが、慢性疾患で長期に治療を有し、シフト制の業務や労働内容が身体に病気を悪化させる可能性がある場合は、確かに転職を考えた方が良いでしょう!
なかなか、仕事をしながら次のことが考えられないという場合は一度休職するという方法もあると思います。1番大切なのは自分の健康です。
健康でなければ患者さんの看護はできませんからね!
介護が必要になったとき
育児と同じくらい介護の問題も大きいと思います。実家から離れて暮らしており、介護ができるのが自分しかいないとなれば、やむを得ないです。兄弟がいても看護師だから適任ということで介護を任せられることは多いですよね。
しかし、本当に辞めないと介護できないでしょうか?
案外、介護休暇や休職制度を使うことができるかも知れません。
また、国立機構や赤十字など全国に連携している病院の場合、転勤という形で実家の近く提携病院へ席を移すことが可能なこともあります。
ある先輩は介護のため長崎へ2年間帰りました。その時、転任という形で病院を変わり、母親の介護はもちろんですが在宅サービスなど環境も整え、2年後再び東京の病院へ戻ってきました。このようなやり方もあるので、使える制度を確認してから転職を考えましょう!
目標を達成・新たに目標ができたとき
入社した時に、「~なりたい」とか「最低〇年は続ける」などと目標や目的を持って仕事を始めた人がいると思います。この目標に到達し、次の目標が見つかり、現在置かれている場所では叶えられない場合、転職が最善の策です。
私は何があっても最低5年は勤めると決めていました。理由は厚労省の看護系技官に興味があり、臨床経験が最低5年必要だったからです。(現在は7年にルールが変わりました)そのため4年目の頃から、今後どうしたいか?と看護師としての将来について考え始め、病院の看護よりも興味があることが見つかりました!
同期が減ったとき
同期って働く上ですっごい大切な存在ですよね。段々と結婚とか出産とかで同期が減ってくると、ふと私はこのままで良いのだろうか?と考えてしまうものです。
将来を考えることは大切ですが、同期が辞めたから私も!みたいな安易な考えではダメです。やりたいことが明確なら転職を検討すべきですが、流されているだけなら思いとどまって下さい!
まとめ
前向きな転職は自分の成長にもつながり、後悔も残らないと思います。新たな目標に向かってパワーアップのための転職はすばらしいです!!!\
しかし、ただ、不満を並べ、働き方を変えれば良くなると思っている人は安易です。
どんな職場でも良い面・悪い面があります。その中でも楽しさを見出せるか、やりがいを感じるかは自分次第です。
まずは、今の状況を整理し、本当に辞めないと問題は解決しないのか?と考えましょう。院内の制度とか知らないだけで、案外助けてくれることもありますよ!
看護師の転職に興味がある人はこちらの記事へ。
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