【救急ナースの本音】救急車はタクシーじゃないと叫びたい!

H28年の東京消防庁の調べによると

1年間で救急車出動件数777.382件
都内の救急隊数251隊
1隊あたり、年間3097件も出動しています。
つまり、1日8~9件も傷病者のところへ向かってくれるのです。
全体では41秒に1回は救急要請があるそうです。

多いと思いませんか?
約40秒に1回も救急要請が来るんですよ。休む間もなく次の現場へ。

救急隊のみなさんへ、本当に毎日頭が下がります。

都会の人は救急車を呼ぶことに抵抗ないかも?!

救急看護師でよく話題にあがります。

田舎出身の看護師が言うには、田舎で救急車を読んだら一大イベント!
翌日には町内全員へ知れ渡り、病状や退院できるかどうか、介護が必要とか…すぐに情報は拡散するそうです。

近所付き合いが豊富だからこそ、心配してくれる人も多いので、
万が一、しょうもないことで救急車で呼んだとすると、悪いうわさが…

と、他人の目を気にするそうです。

一方、東京はどうでしょう?

他人に興味が乏しいので、救急車が停まっていても関心が薄いと思います。
なので呼んだら他人の目が気になるとか…そんな気持ちはほぼないでしょう。

もはや、救急車1台止まっていても誰も気にしていない様子。
多くの救急車両が停まっていれば、やじうまがぞろぞろと集まりますが
これは心配ではなく好奇心ですよね。

東京は人口が多いので救急車の稼働率が高くなるのは当然ですが、それにしても救急車の出勤数が多いのが現実です。

正義感で救急車を呼ぶ人もいる

駅で酔っ払ってる人を見つけて救急車を呼ぶ人もけっこういます。
同伴するわけでもなく本当にただ呼ぶだけです。

しかも「意識がありません」と。
確かに意識はもうろうとしているかも知れませんが、中にはお酒を飲んで寝ている人もいます。

こういう場合は現場に駆け付けた救急隊が病院に搬送するか、警察に連れて行くか判断します。

意識がない、指示従命が入らない、立てない、嘔吐が持続し窒息する可能性があるなど。
「放置すると病態が悪化すると考えられるときには病院へ搬送」

というのがルールですが、見極めが難しい場合は搬送されます。

確かに、酔っ払って横になっていたけど、次第に意識がなくなり、最悪の場合死亡した事件も今まで起きています。
なので、判断ができない時は病院へ。まさにオーバートリアージです。

しかし、救急看護師としては、複雑な心境です。

お酒の飲み過ぎて、迷惑をかけるな!!!!
酔っ払い、お断り!!!!
酔っ払いに優しさは持てません!!!!

と思うのです。
が、看護師ってけっこうお酒強い人多いんですよね。
酔っ払い患者に文句を言いつつ、明日は我が身と言い聞かせています。

酔っ払っていると自分で救急車は呼べないので、通行人とか発見者が呼んでくれます。
確かに親切だけど、偽善者じゃんって思ってしまうことも。
ダークでごめんなさい。

最後に救急隊の皆様、いつも大変お疲れ様です!。

救急車って楽だし早いじゃん!

信じられないかも知れないけど、こう考えている人もいるのです。

ご高齢で一人暮らしをしている方でお腹が少し痛いとか少し動悸がしたとか。
分かりますよ。お一人で大変だし、不安も強いし。
もちろん、どうしようもない時は救急車呼んでほしいです。

救急隊の方が電話で病状を確認し、緊急性が低いと判断したらタクシーを呼んで自分で行けますか?と尋ねると思います。

不安で119へ連絡した人は、緊急度が低いと判断されたなら自分で病院を受診することも少しは考えてほしいなと思います。

それでもなお、自力で病院を受診するのが大変・無理な方は救急車で来院しましょう。

1番衝撃的な救急通報

救急部で勤めていたので希望者の数名のみ救急車乗車研修というのがありました。その研修中の1例です。

「大声でふざけんなよーーーーー!!!!!」って叫びたい出来事がありました。

包丁で指を切ったという救急要請でした。出血多量で血が止まらないと。
確かに包丁で指を切り落としたという症例も搬送されたことがあったので、包丁って侮れないんです。

あまりにも切羽詰まった様子で救急要請がかかってきたので、救急隊が現場へ向かいました。私も研修の身ですのでもちろん一緒に行きました!

そしたら、ちょこっと切っただけ。着いた頃にはほぼ血は止まっていたし…

発狂寸前。誰がどう見ても大丈夫なレベルじゃん。

救急隊も私も怒りMAXです。
1件出動している間に本当に救急車を必要としている人のところへ遅れる・行けない可能性があるのです。

そりゃあ、怒って当然です。

その場で止血確認をして撤退しましたが、時間と労力を返せと(`・ω・´)

実際に救急隊の方へお話を伺うと、こういうことはたまにあるそうです。
面白半分で連絡しているのか、構ってほしいのか、本心は分かりませんが、電話で話すだけでは見抜けないことがあるのです。

教訓とも言える山形での大学生の事件

平成23年の10月、山形県の大学生が下宿先から「体調が悪い」と救急要請しました。通報を受けた指令課職員より「歩けるかどうか」「自分でタクシーを呼べるかどうか」と聞かれ、「タクシーの番号が分かれば行けると思います…」と答えたため自力で病院へ行けると判断しました。

そして、この学生は通報をした9日後に自宅で亡くなっていたのを発見されました。

記憶に新しい事件だと思います。

救急の現場にはトリアージという言葉が浸透しています。
重症例、直ちに治療を必要とする人を判断することです。

大学生という年齢、会話が成立した、タクシーを呼べると自分で答えてくれたという点から「重症で助けが必要な状態」と判断するのが難しかったのかな?と考えました。

健康な成人ならちょっと具合が悪くても防衛機能も高いので大丈夫という固定概念があるかと思います。そこも油断ポイントだったのかも知れません。

電話だけで、本当に救急車が必要な症例と自力で病院に行ける症例を見抜くって本当に難しいのです。判断ミスが命取りになる重要な場面なのです。

本来は全部の通報に対応できれば良いのかもしれませんが、マンパワーも救急車の台数も時間も限られます。

できることと言えば、無駄な救急車の出動件数を減らすことです。
つまり、軽症の場合は通報をしないでほしいのです。

これは救急に関連した職種みんなが思っている願いだと思います。

お願いですから、タクシーのように思わないで下さい!
本当に必要な人のところへすぐに行けるように協力をして下さい!

救急車に迷ったときは「#7119」

この番号をご存知ですか?

救急車を呼ぶときは「119」ですがその前にラッキー7を付けた番号。

「こんな時って救急車を呼んだ方がいいの?」っていうグレーゾーンってありますよね。判断できない時は迷わず#7119へ連絡をしてみて下さい。

これは東京消防庁の救急相談センターの番号です。

24時間待機している救急部Drが相談に乗ってくれます。

  • 緊急性のアドバイス
  • 受診が必要かどうか
  • 医療機関の案内

をしてくれます。

(詳しくは東京都消防庁のHPを参照にしてください)

医師に相談できる窓口があると安心ですよね。
少しでも不要な救急要請を減らしたいという思いで仕事をしています。

東京都の連絡先なので、県によって相談窓口の有無は異なりますが、ぜひ調べて見てください!そして活用してください!

 

 

 

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